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2013年1月29日 (火)

たぶん最後のかるた取り

寝る前に家族で、かるた取りをやりたいと、小2の息子が言い出した。
面倒だなと思ったが、早々にパジャマに着替えて準備万端の息子の気合に押され、渋々承知した。
しかし、いざやるとなったら、中途半端な気持ちで臨むわけにはいかない。

ここのところ箱根駅伝に関する知識では、息子に圧倒されている。
たかが、かるた取りとはいえ、手を抜いてわざと負けたりはしない。
親の威厳を見せつけておかねばならないのだ。
いいか、お前を倒すことなど、赤児の手をひねるようなものだからな。

四人でのかるた取りが始まったが、しばらくすると彼と私の一騎打ちの様相を呈してきた。
しかも、彼がリードし、私との差を徐々に広げつつあった。
まずい、このままでは、まずい。

絶対に負けられない戦いがある!
ギアを入れなおした私のエンジンは徐々に全開となり、ついに5枚連続で札を取るまでになった。
息子は明らかに狼狽しており、目もうつろだ。

私の快進撃は、まだまだ続いた。
息子の目の前の札までも取る。
彼が先に動いて手を伸ばしていた札も、下からすくって取る。

異変が起きたのは、その時だった。
彼が突然立ち上がり、部屋の隅に向かったのだ。
そこで彼はうずくまり、おいおいと泣きじゃくり始めた。
どうやら本気で、親に勝てると思っていたのだろう。

泣き止まない彼の姿を見て、私は確信した。
本気を出したことは、間違いではなかったのだと。

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